【伝統工芸士 平孝行(たいら たかゆき)】
昭和27年生まれ 平木鋏製作所 二代目
中学卒業後、家業である鋏鍛冶に入る。父親である先代の下で鋼付けによる鋏の製造を一から習得する。 鋼付けにこだわる理由は、鍛え方が全然違うので、花や木を切った時のスッと入っていく柔らかさがある。 手造りのため、仕上げた製品はどれも微妙に違ってくるため、納得のできる物は中々できないと、未だに鍛錬している。
ここがポイント!
■現在の刃物造りの主流である複合材(あらかじめ鋼と母材が付いている材料)での大量生産ではなく、日本古来の伝統的技法である鋼付け(鋼と母材を1本の棒から鍛造すること)をした刃物を、1本1本鍛えることによって、より良い刃物を造ることに強いこだわりを持っています。
■越後三条打刃物は、鍛造(鍛接)、成型(火造り)、刃付け、研ぎ、焼入れ、焼戻し、狂い取り(歪取り)等多岐にわたっており、 それぞれの工程において同じ工房で一貫生産で仕上げております。
■真っ赤に熱した1本の鋼と母材から鋼付けした刃物には、大量生産では成し得ない、硬く引き締まった刃物へと生まれ変わります。
■日本の刃物鋼最高峰である安来青紙鋼2号を鋼に使用している鋏です。安来青紙鋼の特徴は、鍛造した際に鋼の組織が化学反応し、硬く粘りが出るため刃物の命である切れ味の持続性が増してきます。そのため、スッと鋏が樹木や花の茎に入っていく感覚があるので、軽い力では無理なく切れます。それが、多くの職人達が青紙鋼の鋏を使っている理由です。
商品詳細
刃渡り (約)55mm
全 長 (約)190mm
重量 (約)210g
鋼材質 安来青紙鋼2号